導入事例株式会社伊東屋 様

株式会社伊東屋

株式会社伊東屋 様

  • 事業内容:小売事業、フード事業、空間事業
  • 導入規模:約220名

URL:https://www.ito-ya.co.jp/

クリエイティブな時を
より美しく、心地よく

伊東屋様は、1904(明治37)年創業から続く、いつの時代でも、 “一歩先の新しい価値”をお伝えする、文房具の専門店を国内17店舗(2020年4月現在)展開されている企業様です。 日常の中で、誰もが手にする文房具。働くとき・学ぶとき・何か思いつくとき・遊ぶとき・考えをまとめるとき・伝えるとき、伊東屋様は、クリエイティブな時を、より美しく、心地よくする文房具をご提案されています。 創業以来、常に時代の一歩前を歩こう、日本の文化の発展に貢献しようと努力し、今なおこの精神を持ち続け、文房具の販売を通して文化の担い手であるという自負を持たれています。 これからもお客様が毎日来ても心地よいときを過ごせて、常に新しい発見とインスピレーションを得られる、そういうお店でありたいと強く思い、進化を続けられています。

人員の最適化と業務の平準化を目指して利用開始

3年前に旗艦店である銀座 伊東屋をリニューアルした株式会社伊東屋は、その成功を受け、2018年9月には横浜元町に同様のコンセプトの新規店舗をオープンする。従来の店舗が伸び悩む中、新たな店舗のスタイルを模索している伊東屋は、大きな経営課題をクリアするため2017年7月に『幹部の右腕』を導入した。
 今後店舗での売上・客数が大きく伸びない中、従来のように均等に人を配置するという考えでは、人員の適正化ができていなかった。どのようにフレキシブルに配置するかが課題であったという執行役員企画開発本部長の松井氏。その中、人材コントロールとして、ムダ・ムラ・ムリのないよう適正な人材コントロールの改善を実現する『幹部の右腕』の導入を決定した。

現状を可視化し、それに基づいた人員配置を実現

松井氏は『幹部の右腕』の導入で、人員の適正化を大幅に進めることができたという。それに最も貢献したのが「人時」という概念だった。人時売上、人月売上という指標を生み出したことで店舗内にある各売り場の生産性を評価できるようになり、生産性の低いコーナーの人員配置を検討する指針ができたという。松井氏は「人時という概念が経営上とても有益で、『幹部の右腕』はこの一連の活動における功績が非常に大きい。当社の業績管理や管理会計上の問題も浮き彫りにしてくれ、シフト面におけるブラックボックスをオープンにしてくれた。」と語っている。

シフト管理を行う企画開発本部情報システム室の横山氏は、実際の運用面では、月単位で管理し各時間にそれぞれ何人ぐらい必要かわかるため、必要人時に対してきちんと人を充てていくことができていると話す。「現場の担当者が考えることにはファジーな部分がある。そういう場合には『幹部の右腕』で必要人時を配置し、あとは現場で調整してもらうなど柔軟に対応している。」スキル管理機能についてはまだ活用できていないものの、人員を管理するためには、各店舗のタスク量、それに必要な人員数を把握する必要があり、『幹部の右腕』は現状の可視化にとても貢献していると明かした。

可視化した結果、横山氏はタスクを分散させ業務を平準化する必要性がわかり、マルチタスクに活躍できるゼネラリスト育成が必要と明かす。「大型店舗に万年筆のスペシャリストが3~4人いても、他の売り場のヘルプができないので人員としてダブついてしまう。万年筆のこともわかるが他の商品のこともわかるゼネラリストが増えると、もっと人員配置の効率が良くなる。」そのためには、各従業員のスキルを把握・管理する必要となる。

店舗主導から本部主導へ、そしてさらなる人員適正化を目指す

今後も人員の最適化を推進していく中で、『幹部の右腕』に合わせて、スキルセットの定義や各役職の役割をシンプルにする必要があると認識している松井氏。
システムをカスタマイズして機能を追加するのではなく、システムに合わせて仕組みを変えていき、よりシンプルにすることで従業員の働き方自体も変えていくことが全体的な課題であるとし、そのための動きとして店舗主導の体制を本部主導に移行するプロジェクトが進行している。「MDを含め本部主導に切り替えることで、ブランドの確保、他社との差別化および業務の効率化を狙っている。」と語る。本部主導へ移行することで店舗業務の一部を本社が担うこととなり、現場の業務が軽減されるため人の在り方や働き方が変化していくことに期待を寄せている。

本部主導への移行にあたり、各タスクに横串を入れ平準化を進める横山氏は、「現場と考え方を共有しながら、本部でコントロールできる部分を作っていく。横串で見たときに店舗ごとの凹凸が明らかになるので、現場と調整しながらなるべく平坦にしていく。『幹部の右腕』はシフト面での平準化に大きく貢献している。」と話す。松井氏も、「シフトのみではなく経営的な観点でも役立ち、データに基づいたファクトベースの動きができるように変わってきた。」と『幹部の右腕』導入の成果として捉えていた。

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